むし歯じゃないのに歯が痛いのはなぜ?東大和・立川の歯科医師が原因を解説
- 6月14日
- 読了時間: 9分

<目次>
東大和市の歯科医院 TOMOE DENTAL CLINIC 院長のアンナ先生です。
「歯がズキズキ痛いのに、歯医者で『むし歯はありません』と言われた。」
もし今あなたがその状況なら、まずお伝えしたいことがあります。
痛みは気のせいではありません。
そして、
レントゲンで異常が見つからなくても、痛みの原因が存在しないわけではありません。
私は日々診療をしていて、「むし歯じゃないのに歯が痛い」という患者さんに数多く出会います。
その中で意外と多いのが、
無意識のくいしばりや歯ぎしりによる筋肉の疲労が原因となっているケースです。
「え?筋肉が原因で歯が痛くなるの?」
そう思われるかもしれません。
ですが実際の臨床では珍しいことではありません。
今回は、東大和市・立川市周辺で「むし歯じゃないのに痛い」と悩んでいる方へ向けて、その理由と対策についてお話しします。
むし歯じゃないのに痛いなら、まず知ってほしい結論
多くの方は、
歯が痛い
↓
むし歯がある
↓
削れば治る
というイメージをお持ちですよね。
もちろん、むし歯が原因で痛みが出ることはあります。
しかし、お口の中に起こる痛みの原因はそれだけではありません。
実は
むし歯がなくても歯は痛くなります。
例えば、
歯周病
歯ぐきの炎症
歯のひび割れ
歯根膜の炎症
顎関節の問題
噛む筋肉の疲労
歯ぎしりやくいしばり
など、さまざまな原因があります。
患者さんは「この歯が痛い」と感じていても、本当の原因が歯そのものではないことも珍しくありません。
だからこそ、安易に「痛いから削る」という考え方ではなく、
まずは原因を探ることが大切なのです。

むし歯じゃないのに痛い原因は歯ぎしり・くいしばりかもしれません
診療をしていると、
レントゲンに異常がない
むし歯も見当たらない
神経にも問題がない
それでも歯の痛みを訴える患者さんがいらっしゃいます。
そんな時によく確認するのが、歯ぎしりやくいしばりの有無です。
歯は本来、食事の時だけ接触するものです。
しかし現代人は、
パソコン作業中
スマートフォンを見ている時
車を運転している時
集中している時
無意識に歯を接触させていることが少なくありません。
さらに夜間には、自覚のない歯ぎしりをしている場合もあります。
こうした力が毎日繰り返されることで、歯やその周囲の組織に大きな負担がかかります。
むし歯ではなく筋肉が痛みの原因になっていることがあります
「筋肉が原因で歯が痛くなるなんて本当?」
と思われるかもしれません。
しかし実際にはよくあることです。
噛む時に使う筋肉の一つに「咬筋(こうきん)」があります。
頬の外側にある大きな筋肉です。
この筋肉は奥歯の近くに付着しているため、筋肉の疲労や緊張が強くなると、
その痛みを脳が「あたかも奥歯の痛み」として認識することがあります。
実際に診療では、
「絶対にこの歯が悪いと思います」
と来院された患者さんの歯に異常が見つからず、咬筋を触診すると、
「そこです!その痛みです!」
と反応されることがあります。
つまり歯ではなく、筋肉が悲鳴を上げている状態です。
ストレスと歯ぎしりの関係【論文でわかっていること】
ここで知っていただきたいのが、ストレスと歯ぎしりの関係です。
近年の研究では、
ストレスを抱えている人ほど歯ぎしりやくいしばりがみられる傾向がある
ことが報告されています。
2020年に発表されたシステマティックレビューおよびメタアナリシスでは、ストレスを抱える人はブラキシズム(歯ぎしり・くいしばり)を認める可能性が約2倍高いと報告されました。
ただし重要なのは、
「ストレスが歯ぎしりの原因である」と断定されているわけではない
ということです。
現在の医学では、
ストレスは歯ぎしりやくいしばりに関与する可能性のある因子の一つ
と考えられています。
そのため、
「ストレスがあるから歯ぎしりをしている」
ではなく、
「ストレスによって無意識のくいしばり行動が増えている可能性がある」
と考えるのが正確です。
私自身の臨床経験でも、
転職した
昇進した
育児が忙しい
受験期
家族の介護が始まった
といったライフイベントの時期に、
歯が痛い
顎が疲れる
頭痛がする
セラミックが欠けた
という患者さんに出会うことがあります。
レントゲンに映らない異常が隠れていることもあります
患者さんからよく聞く言葉があります。
「レントゲンで異常はないと言われました。」
他院にてそんなことを歯科医師に言われてショックを受けるだけではなく
痛みも改善しなくて途方に暮れて
検索して当院にご来院いただくことも少なくありません。
しかし、
レントゲンに映らない異常
も存在します。
例えば、
微細な歯のひび
歯根膜の炎症
咬合性外傷
初期の亀裂
筋肉の炎症
歯肉の問題
などです。
強いくいしばりによって歯が繰り返し揺さぶられると、歯を支える組織に炎症が起こることがあります。
すると、
噛むと痛い
歯が浮いた感じがする
奥歯がズーンと重い
といった症状が現れます。
しかし、これらはレントゲンで確認できないことも少なくありません。
だからこそ診断が難しいのです。
セラミック治療を受けた方こそ注意が必要です
私は自由診療でセラミック治療を受けた患者さんに必ずお伝えしていることがあります。
それは、
どんなに良い材料でも異常な力には勝てない
ということです。
セラミックは非常に優れた治療材料ですが、歯ぎしりやくいしばりによる強い力が加わり続けると、
セラミックが欠ける
ジルコニアが破損する
被せ物が外れる
歯そのものが割れる
といったリスクがあります。
せっかく時間も費用もかけて治療した歯です。
だからこそ、
「治すこと」
だけでなく、
「守ること」
も同じくらい大切だと私は考えています。
マウスピースと開口訓練(筋肉のストレッチ)は大切な歯を守るための治療です
歯ぎしりやくいしばりによる痛みが疑われる場合、
私は「歯を守ること」と同じくらい「筋肉を休ませること」が大切だと考えています。
実は、歯が痛いと思っていても、その原因が咬筋(こうきん)などのお顔周りの筋肉の疲労であるケースは少なくありません。
筋肉も肩こりや腰痛と同じように、使い過ぎれば疲労し、痛みを起こします。
特に歯ぎしりやくいしばりが続いている方では、噛む筋肉が常に緊張した状態になっていることがあります。
そのような場合におすすめしているのが、
開口訓練(お口のストレッチ)
です。
方法は非常にシンプルです。
無理のない範囲でゆっくりと下顎を指で押しながらお口を大きく開け、
咬筋や顎周囲の筋肉を伸ばします。
大きく口を開けることで、常に縮こまっていた噛む筋肉がストレッチされ、筋肉の緊張が和らぎます。
実際に診療の現場でも、咬筋の圧痛が強い患者さんに継続していただくと、
顎のだるさが軽減した
朝起きた時の疲労感が減った
歯の違和感が改善した
というケースを経験します。
もちろん、開口訓練だけで全ての歯ぎしりやくいしばりが改善するわけではありません。
しかし、筋肉の緊張を緩和し、筋肉疲労の回復を促すセルフケアとして非常に有効です。
さらに、夜間の歯ぎしりやくいしばりによるダメージから歯を守るためには、
マウスピース(ナイトガード)の併用が重要になる場合があります。
マウスピースは歯ぎしりそのものを完全になくす装置ではありません。
しかし、
歯の破折予防
セラミックの保護
歯根膜への負担軽減
顎関節の保護
筋肉への負担軽減
といった役割を果たします。
つまり、
「筋肉を緩めるための開口訓練」と「歯を守るためのマウスピース」
この両方を組み合わせることで、歯ぎしりやくいしばりによる悪循環を断ち切ることが期待できます。
私は、歯ぎしりやくいしばりの治療は単にマウスピースを作ることではなく、
「なぜ歯に負担がかかっているのかを理解し、筋肉・歯・噛み合わせを総合的に守ること」
が大切だと考えています。
高価なセラミックも、ご自身の天然歯も、一度失われれば元には戻りません。
だからこそ私は、
治療よりも「壊さないための予防」が大切だと考えています。
痛みの診断は「木を見て森を見る」ことが大切です
歯科医療の中で、痛みの診断は最も難しい分野の一つです。
患者さんが
「この歯が痛い」
と感じていても、その歯だけを見ていては本当の原因にたどり着けないことがあります。
なんだったら歯科医師が痛いと思われる歯にしか目を向けられていないのかもしれません。
歯の状態
レントゲン
歯ぐきの状態
噛み合わせ
顎関節
筋肉
生活習慣
ストレスの状況
まで含めてはじめて総合的に診断するスタートラインにたてるのです。
お口の中は一つの空間です。
木を見て森を見ずになってはいけません。
一点だけを見るのではなく、お口全体を診ることが正しい診断につながるのです。
東大和・立川で「むし歯じゃないのに痛い」とお悩みの方へ|ぜひTOMOE DENTAL CLINICにご相談ください。
もし今、
「歯が痛いのに、むし歯じゃないと言われた」
そんな状況で不安を抱えているなら、知っていただきたいのは
その痛みには必ず理由があります。
原因は、
むし歯
歯周病
だけではありません。
時には、
歯ぎしり
くいしばり
ストレス
筋肉疲労
噛み合わせ
が関係していることもあります。
だからこそ、安易に歯を削るのではなく、まず原因を探ることが重要です。
TOMOE DENTAL CLINICでは、歯だけを見るのではなく、
お口全体、噛み合わせ、筋肉の状態まで含めた総合的な診査診断を行っています。
「むし歯じゃないのに痛い」
その痛みの本当の原因を見つけることが、大切な歯を守る第一歩になるとアンナ先生は考えています。
なかなか解決しない歯のお悩みがある方はぜひ一度
TOMOE DENTAL CLINICにお越しくださいね。
参考文献
Chemelo VDS, Né YGS, Frazão DR, et al. Is There Association Between Stress and Bruxism? A Systematic Review and Meta-Analysis. Front Neurol. 2020;11:590779.
Polmann H, Réus JC, Massignan C, et al. Association between Sleep Bruxism and Stress Symptoms in Adults: A Systematic Review and Meta-analysis. J Oral Rehabil. 2021;48(5):621-631.
Lobbezoo F, Ahlberg J, Glaros AG, et al. Bruxism Defined and Graded: An International Consensus. J Oral Rehabil. 2013;40(1):2-4.










