GBTとは?エアフローとの違いと正しい実践|それ、GBTですか?|東大和市 TOMOE DENTAL CLINIC
それ、GBTですか?エアフローを使うだけではない、GBTの本当の意味
こんにちは。東京都東大和市の歯科医院TOMOE DENTAL CLINIC院長のアンナです
「エアフローを使っているからGBT」
「エアフローで歯をきれいにしたからGBT」
本当にそうでしょうか?
歯科医療に携わる皆さんに、一度考えていただきたいことがあります。
GBT(Guided Biofilm Therapy)は、患者さんの口腔内を評価し、
バイオフィルムを可視化し、その状態に応じたケアを選択していく、
体系化された予防歯科のプロトコルです。
大切なのは、機器を使うことそのものではありません。
なぜその処置が必要なのかを考え、目の前の患者さんにとって必要なケアを選択することです。
私は、GBTを正しく理解し、正しく実践することの意味を、
もっと多くの方に伝えたいと考えています。
このブログは、GBTについて知っていただくためだけの記事ではありません。
歯科医師、歯科衛生士の皆さんにも、ぜひ読んでいただきたいと思っています。
私たちは、目の前の患者さんを本当に診ているだろうか。
決められた処置をこなすことが、目的になっていないだろうか。
一人ひとりの口腔内を評価し、その患者さんに必要なケアを考え、実践できているだろうか。
機器を使うことが目的ではなく、患者さんを診ることから始まる。
このブログが、皆さん自身の臨床を振り返り、GBTの本当の意味について考えるきっかけになればうれしいです。
GBTには「8つのステップ」がある
GBTには、GBT Compassと呼ばれる8つのステップがあります。

それぞれが独立した作業なのではなく、患者さんの状態を把握し、適切なケアを行い、
その結果を評価して、次の予防につなげるための一連の流れです。
STEP 01|ASSESSMENT & INFECTION CONTROL
まず、患者さんの状態を評価する。
口腔内の状態、歯周組織、バイオフィルムの付着状況、むし歯や歯周病のリスクなどを確認します。
何が起きているのかを把握しなければ、適切なケアは選べません。
すべての患者さんに同じ処置を行うのではなく、まず目の前の患者さんを知ることから始まります。
そして処置前にマウスウォッシュを用いてうがいをし、口腔内の細菌を最小限にする努力を行います。
治療中に発生する飛沫(エアロゾル)による細菌やウイルスの拡散を防ぎ、患者と医療従事者の双方を感染リスクから守ることを目的としています。

STEP 02|DISCLOSE
バイオフィルムを可視化する。
普段、患者さん自身が見ることのできないバイオフィルムを染め出し、付着している場所を見えるようにします。
これにより、歯科医療従事者が状態を確認できるだけでなく、患者さん自身も自分の口腔内を理解しやすくなります。

STEP 03|MOTIVATE
患者さん自身が理解し、行動できるようにする。
染め出しは、単に汚れを見せるためのものではありません。
どこにバイオフィルムが残っているのか。なぜそこに付着するのか。毎日のセルフケアをどう改善すればよいのか。
患者さんと情報を共有し、自分の口腔内を理解してもらうことが、継続的な予防につながります。
STEP 04|AIRFLOW® MAX
バイオフィルムやステインなどを除去する。
AIRFLOW® MAXを用いて、適応に応じてバイオフィルムやステイン、軟らかい沈着物などを除去します。
ただ機械を当てるのではなく、患者さんの口腔内の状態を把握したうえで、適切に処置することが重要です。

STEP 05|PERIOFLOW®
必要に応じて、歯周ポケット内のバイオフィルムにアプローチする。
歯周組織の状態や適応を評価し、必要な場合にPERIOFLOW®を用いて歯周ポケット内のバイオフィルムなどを除去します。
すべての患者さんに一律に使用するのではなく、診査結果に基づいて必要性を判断します。

STEP 06|PIEZON® PS
残存する歯石など、必要な部位に対応する。
バイオフィルムを除去することと、歯石を除去することは同じではありません。
歯石などの硬い沈着物が残っている場合には、必要な部位に適切な器具を用いて対応します。
大切なのは、歯石を取ることだけに集中するのではなく、適切なチップの選択や使用方法にも配慮し、患者さんの快適性を考えながら処置することです。

STEP 07|CHECK
処置の結果を確認する。
必要なケアを行ったら、それで終わりではありません。
バイオフィルムや歯石が残っていないか、口腔内の状態を再確認します。
処置を実施したことではなく、必要な状態に到達できたかを確認することが大切です。
STEP 08|RECALL
患者さんの状態に合わせて、次の予防につなげる。
口腔内の状態やリスク、セルフケアの状況は、患者さんごとに異なります。
今回の処置だけで完結させるのではなく、その患者さんに適したメインテナンス間隔を考え、継続的な管理につなげます。
8つのステップを「こなす」ことが、GBTの目的ではない

ここまで8つのステップを紹介しました。
しかし、私が本当に伝えたいのは、ステップの名称を覚えることでも、決められた作業を機械的に繰り返すことでもありません。
大切なのは、患者さんの口腔内を見て、何が起きているのかを考え、その人に今必要なケアを選択することです。
バイオフィルムはどこに付着しているのか。
歯周ポケット内には何があるのか。
歯石は残っているのか。
セルフケアにはどのような課題があるのか。
どこにリスクがあり、何を優先すべきなのか。
これらを評価せずに、すべての患者さんに同じ処置を繰り返すだけでは、患者さん一人ひとりに向き合った予防とはいえません。
例えば、バイオフィルムが多く付着している患者さんと、歯周ポケット内の管理が重要な患者さんでは、考えるべきことが異なります。
歯石が残っている患者さんでは、その部位や状態に応じた対応も必要です。
だからこそ、まず評価し、状態を可視化し、患者さんと共有する。
そのうえで、必要なケアを考え、処置後に確認し、次の管理へつなげていく。
GBT Compassは、臨床的に考えるための指針でもあるのです。
GBTは「機械」ではなく「プロトコル」
エアフローを使用していることだけで、GBTのすべてを実践していることにはなりません。
GBTの本質は、専用機器による処置だけでなく、診査、バイオフィルムの可視化、患者教育、適切な器具の選択、結果の確認、継続的な管理までを含めた一連の考え方と手順にあります。
もちろん、機器の選択や適切な使用方法も重要です。
しかし、どれほど優れた機器があっても、患者さんの状態を評価せず、何のために使うのかを考えなければ、その価値を十分に生かすことはできません。
機器を使うことが目的ではない。患者さんの口腔内を理解し、必要なケアを提供することが目的です。
この考え方は、GBTだけに限ったものではありません。
マイクロスコープを使用する場合も同じです。拡大して見ること自体が目的なのではなく、得られた情報を診断や処置に生かすことに意味があります。
大切なのは、機器の名前ではなく、それを使って何を判断し、何を実現するのか。
私は、その部分にこそ歯科医療の専門性が表れると考えています。
SEE the patient. THINK clinically. TRANSFORM your practice.
私が大切にしている言葉があります。
SEE the patient. 患者さんを診る。
THINK clinically. 臨床的に考える。
TRANSFORM your practice. その考えを、実際の診療の変化につなげる。
患者さんの口腔内を正しく把握する。
得られた情報をもとに、必要なケアを考える。
そして、その判断を日々の診療に反映させる。
この積み重ねが、患者さんにとってよりよい予防歯科につながると考えています。
GBTを正しく実践するためには、機器の知識だけでなく、プロトコルへの理解と臨床的な判断が欠かせません。
私は、日本初のEMS公認SDA Trainerとして、GBTの名称や機器の使い方だけでなく、その背景にある考え方まで正しく伝えていきたいと思っています。
GBTは、ただ歯をきれいにするためのものではありません。
患者さんの状態を評価し、一人ひとりに必要なケアへ導いていく。
それが、Guided Biofilm Therapyです。
正しいGBTをぜひ東大和市TOMOE DENTAL CLINICで体験してみてください
従来のクリーニングしか受けたことがない方はぜひ一度GBTを受けてみてはいかがでしょうか。
快適さ、クリーニング後のツルツル感にびっくりするはずです。
TOMOE DENTAL CLINICでは、これからも患者さん一人ひとりの口腔内と向き合い、根拠に基づいた予防歯科を追求していきます。








